“ながら運動”を取り入れて運動不足を解消

“ながら運動”を取り入れて運動不足を解消

冬は布団から出るのもツラい季節で、外出もおっくうに。家で過ごしたり、車で移動したりして運動量が全体的に下がるだけでなく、イベントが目白押しの年末年始は、食事もカロリーオーバーになりがちです。そこで、おすすめしたいのが “ながら運動”。ジムやウォーキングなどのように時間をかけることなく、家の中でテレビを観ながら、家事をしながら、日常生活にプラスするだけの運動です。こまめな運動を取り入れることで1日の消費エネルギーが増え、徐々に代謝が上がり太りにくい体になれるのが“ながら運動”の利点です。この機会に“ながら運動”を日々の生活に取り入れ、習慣化してみましょう。

   

朝の忙しい時間もムダにしない!

できれば起床時に頭の上で両手を組んで全身を伸ばしたり、四つん這いになってから上半身を床にぺったりつけて背中を伸ばしたり軽いストレッチを行うこと。体が柔軟性を取り戻して動きやすくなります。時間がある朝は、はじめにストレッチをしてから“ながら運動”に入ってみましょう。朝から動くことで体温が上がり、気持ちも前向きになります。

   

下半身の筋肉を刺激する「つま先立ち」でむくみ解消

歯磨きをしながらできる「つま先立ち」。血液を体内に循環させるポンプ機能を持つふくらはぎが鍛えられるため、むくみ解消にも役立ちます。お腹に力を入れて、体幹を意識するのを忘れないようにしましょう。

1)両足を肩幅くらい開いてまっすぐ立ち、テニスボールひとつ分程度までかかとを上げましょう。

2)かかとを2秒上げて、2秒で下げるを繰り返します。



お尻の筋肉を刺激する「バックキック」でヒップアップ

お尻を立体的にしてくれる大殿筋も、歯磨きをしながら行えます。最初のうちは脚を上げる高さは無理のない位置までにし、左右セット5回を目安に。また、キックする時に腰をそらすと腰痛の原因を招くので、気をつけましょう。

1)両足を肩幅くらい開いて、まっすぐに立ちます。

2)右ひざを股関節の高さまで持ち上げた後、ゆっくり後ろにキックして5秒キープ。左足も同様に行います。



太ももの内側を刺激する「クッション挟み」

メイク中も時間をムダにせず活用しましょう。太ももに力を入れることで、必然的にお腹にも力が入るため、2ヵ所を同時に引き締める運動になります。

1)椅子に浅めに腰かけます。

2)太ももの間にクッションを挟んで力を入れます。疲れたら休憩しましょう。

 

   

家事の時間も積極的に使う!

家事で手を動かしているときは、下半身を鍛えるチャンス。実は、ダイエットの近道は消費カロリーが多い、大きい筋肉を鍛えることが重要になります。下半身は太ももの前面の大腿四頭筋など、大きな筋肉が集中しているので、“ながら運動”でこまめに刺激を与えていきましょう。



掃除機をかけながら「ランジスクワット」でほっそり足に

太ももの前面・お尻・ふくらはぎに刺激が入ります。コツは足を踏み出したときに上半身がブレないように、背中も意識しておくことです。

1)掃除機を手に持ち、お腹に力を入れてまっすぐ立ちます。

2)片足を前に大きく出して、両膝を曲げて重心をまっすぐ下に落としましょう。

3)その姿勢のまま掃除機を前後に動かします。掃除機を逆の手に持ち替えて、

今度は逆の足を前に。これを繰り返して掃除機をかけていきます。



窓拭きの「腕の上下運動」で背中の余分な肉を撃退

日常的にあまりない腕の上下運動ができる窓拭きは、太もも全体と背中、肩や背中、肩甲骨という部位に刺激を与えられます。そのために大事になるのは、最初の姿勢。ポーズをしっかりとれるように、体全体の動きを意識しましょう。

1)両足を肩幅くらい開いて、つま先を少し外に開いて立ちます。

2)雑巾を持った両腕を高く上げて、背筋を伸ばします

3)窓に雑巾を置いて、上から下へゆっくりと動かすと同時に、ひざをつま先と同じ方向に曲げていきます。

4)片腕がしっかり伸びる位置からサッシ窓枠に雑巾を置き、上から下へ動かします。肩甲骨を動かすようにゆっくりと動かしましょう。



洗濯物をたたむときには「開脚」で股関節を柔らかく

股関節が硬いと可動域が狭まり、足をスムーズに動かせなくなる原因に。うまく歩けないことで変な場所に筋肉がついたり、足が疲れやすくなり運動から遠ざかって太る原因に……。「開脚」で股関節をこまめに動かして柔軟性を高めるとともに、内転筋にも刺激を入れましょう。

1)無理のない範囲で両脚を開き、開脚ポーズをとります。

2)そのポーズのまま洗濯物をたたみます。体を前に倒す場合は、背中を丸めるのではなく股関節から前傾にしましょう。

  

テレビを観ながら“ながら運動”を!


横になりながら観れるテレビは、“ながら運動”の時間も長くとれるため、思っている以上の運動量になります。「このドラマを観ている間はやる」と決めて習慣化できれば、そのドラマが終わるころには、自分でも思った以上に効果を感じられることもあるかもしれません。ぜひ、この時間を有効活用しましょう。



内もものタプタプを「クロスレッグアダクション」でスッキリ

意識しなければ鍛えにくい部位のひとつの内ももは、横向きに寝そべって刺激を入れられるのでテレビを観ながらの“ながら運動”にピッタリです。

1)横向きに寝そべり、下の脚はまっすぐに伸ばします。

2)上の脚はひざを立てて、下の脚の前につけます。

3)下の脚のつま先を伸ばして上げられるところまで上げて5秒キープし、床に触れないギリギリまでゆっくりおろすのを20回繰り返す。反対の脚も同様に行います。



上下運動を繰り返す「ヒップリフト」で丸いお尻に

負荷をかけ過ぎずにお尻へ刺激を入れるなら、テレビを観ながら行うと気楽にできます。運動強度を上げたい場合は、(2)でお尻を床につけず、触れる寸前で止めること。また、重心はかかとに置いてください。つま先に重心があると、ふくらはぎの力を使ってしまい、お尻に刺激が入らなくなります。

1)仰向けに寝て、腰幅に脚を開いてひざを立てます。

2)お尻に力を入れて持ち上げて、ゆっくりと2~3秒かけてお尻を下げるのを繰り返します。このときに、お腹の力は抜かないこと。目安は15回を3セット。途中インターバルをはさんでもかまいません。



ウエストに効く「デッドバグ」でくびれを取り戻す

ウエストのくびれを作る腹横筋にアプローチ!普通の腹筋よりも手軽なうえ、インナーマッスルに刺激が入るため、お腹を細く引き締めることができます。おへそを凹ませるように、深く長い呼吸をしながら行いましょう。

1)仰向けに寝て、脚を90℃に曲げます。ひざの間をこぶしひとつ分空けて、手は前ならえの姿勢をとります。

2)口から息をゆっくり吐きながら3秒かけて右手をバンザイするように頭の上へ動かします。同時に、左足をまっすぐ伸ばしながら床につくギリギリの位置まで下ろしましょう。

3)3秒かけて(1)に戻り、今度は逆を行います。1セットを10回行うのが目安。



“ながら運動”は、気づいたときや空き時間に家で行え、日常生活を大きく変えることなく活動量を増やせます。くせがつくまで毎日少しずつ行い、継続することで慢性的な運動不足を解消して、いつまでも快活な生活を行えるようにいまからはじめてみましょう。