引っ越し先で困らない! 知ってトクする荷造り術
引っ越しには、「荷造り」「荷解き」は必ずついてまわるもの。食器や調理器具などのキッチン用品、洋服や靴などの衣類、テーブルやソファ、タンスなどの大きな家具まで、運ぶべきものは膨大で、自分の想像以上に家に物があることを知るはずです。これらをしっかり荷造りしなければ、どこに何をしまったのか分からなくなり、新居でいちいちダンボールを空けて探す余計な手間がかかることに……。
体力や気力を使う引っ越しは、新居でスムーズに荷解きをするためにも、旧居での荷造りをきっちり行うことがポイントです。
効率的な荷造りの基本は「準備万端」
<必要な道具一覧>
ダンボール箱
引っ越し業者から無料で届けられた枚数では足りなくなる場合があります。事前にドラッグストアやホームセンターなどから、サイズが3~4種類になるようにもらっておきましょう。
ガムテープ
粘着力が弱いと途中ではがれる場合もあるので、ホームセンターなどで布テープを買うのがおすすめです。テープ同士のみが接着するタイプのものを用意しておくと、ケーブル類や食器をまとめるときのひもの代わりにも使えます。また、養生テープは収納ケースのふたを留めるのにも便利です。
セロハンテープ
組み立て家具を解体した場合のネジや部品など、無くしたくない小物は意外と多いもの。それを固定するために必要です。ほかにも液体の入ったボトルや瓶などの固定にも使えます。跡を残したくない場合はマスキングテープを使用しましょう。
新聞紙(もしくはエアパッキン)
食器などの割れ物や傷ついたら困るものを保護するために使います。
ビニール袋
使いかけの調味料、化粧品など液体物は思った以上に多くあります。スーパーのビニール袋やゴミ袋なども用意しておきましょう。一緒に輪ゴムを用意しておくと個別の梱包がかんたんです。
ビニールひも
ダンボール箱に入らない傘や物干し竿、またケーブル類などをまとめるのに使います。
はさみ、カッター
ひもやエアパッキンなどを切るときに使います。家族で荷造りする場合は2~3セット揃えた方が効率的です。引っ越しを機に不要な雑誌や書籍を大量に処分するなら、かんたんに十字結束ができる「ひも結束」グッズがあると時短にも繋がり便利でしょう。
軍手
手を怪我や汚れから守るのに必要になります。滑り止めがついているタイプのほうが、荷物を入れた重いダンボール箱を運ぶときにいいでしょう。
工具類
組み立て家具を解体する時に必要です。新居でもすぐ使うことになる道具なので、使い終わったらわかりやすい場所にしまいましょう。
布団用圧縮袋
トラックのスペースを空けるためにも、布団は圧縮して運ぶのがマスト。お客様用は季節の寝具は圧縮していても、日常使いの分まで圧縮袋を用意していない場合もあるので準備を怠らないように。
雑巾
空になった棚やタンスのほこりは、旧居できれいに拭き取っておきましょう。荷造り中に仕分けた不要な洋服やタオルなどを使いましょう。
油性ペン
ダンボール箱に入れたものを記入する引っ越しの必需品。いまおすすめなのはプラスチック製のオープナーがついたものです。新居でダンボールを開けるのにも役立ちます。
部屋をブロックに分けて、グループを作る
いざ荷造りをしようとしても、どこから手をつけていいかわからなくなる場合もあります。迷わず、手順よく荷造りをするために「部屋をブロックに分ける」ことからはじめましょう。例えば、2LDKの場合は次のようになります。
リビング/洋間1/洋間2/キッチン/トイレ/洗面・風呂場/玄関/ベランダ
※トイレや洗面、風呂場など荷物が少ない場所は位置関係が近い場所同士、もしくはひとつにまとめても構いません。
続いて、ブロック分けした場所をグループに分けていきます。それは、「サイドボードやクローゼットなどの収納」「旧居と同じレイアウトで配置する荷物」というグループです。例えば、寝室ならば「クローゼット」と「ベッド」でグループ分けができるでしょう。
ここで初めて荷造りがスタートします。まずは、引っ越しするまで使う予定のない荷物の多いグループからダンボール箱に詰めていきます。寝室のクローゼットエリアからシーズンオフの洋服、テレビ周辺の収納のDVD、洗面台周辺の買い置きの洗剤や小物、キッチン周りの使用頻度が低い食器などです。
次は、引っ越しまで使うかもしれない荷物になりますが、ダンボール箱に詰め終わっても封をしないで搬出当日に封をすること。最後は梱包していない荷物を詰めて完了です。
ダンボール箱には必ず「ブロック・グループ・内容物」を大きく書くのを忘れないようにしましょう。上部だけでなく側面も記入しておけば、新居で必要なものから優先的に荷解きできます。また、部屋数が多い場合は「リビングのものは①」など部屋毎に番号を割り当ててダンボール箱に書き、新居の壁に番号を書いた紙を貼っておき、番号と合致する場所に運び込んでもらうのも一案。業者により対応が異なるので聞いておきましょう。
ダンボール箱の組み立て方から家電まで荷造りのコツ
引っ越し最中に底が抜けないように、ダンボール箱の底は必ず十字にガムテープを貼るようにしましょう。それでも書籍など紙類は重くなるもの。なるべく小さなサイズのダンボール箱に入れて、ひと箱が重くならないようにします。
洋服類はシワになってしまうことがあります。大きめのダンボールを用意する、もしく衣料専用ボックスを用意してくれる引っ越し業者もあるので確認してみましょう。さらに、前述の「グループ分け」をさらに細かくして、引き出し毎に番号をふっておけば、荷解きが楽になります。
テレビ、DVDデッキ、パソコンは引っ越し業者が梱包してくれる場合がほとんどです。ただし、パソコンの場合、配線は自分で外す必要があります。また念のため事前にデータのバックアップを行っておくことは基本です。オーブントースターやポットなどの小型家電でダンボール箱に入る場合は、新聞紙やエアパッキンで保護して梱包を。ダンボールに入らない家電は、当日、引っ越し業者に任せましょう。
冷蔵庫は引っ越し前日にはコンセントを抜いて水抜きを。洗濯機も同様で、コードやアースは水気をしっかりとふきとって洗濯機の中に入れておくこと。そのほかに石油ストーブは安全のため灯油を抜いておきましょう。
荷造りは引っ越し当日までに終わらせる必要があります。引っ越し業者のアンケートによると、平均で6日、家族の場合は8日ほどかかるそうです。いざ荷造りをはじめると、意外と荷物が多かったり、思い出の品に引っかかってしまったりなど時間が足りなくなることも。余裕をもって荷造りができれば、最後に慌てることもないので、新居での荷解きもスムーズになります。なるべく余裕をもって、早めにはじめましょう。