新しい自分発見!「勉強」すれば人生が変わる。

新しい自分発見!「勉強」すれば人生が変わる。

新しい自分発見!「勉強」すれば人生が変わる。

 

子育てがひと段落したり、将来を見越したりしてパートや復職をしたい場合、何らかの資格を取得しようとする人は多いかもしれません。その資格のための「勉強」は、スキルが身につくのはもちろん、自分の新たな魅力の発見につながるとともに今後の人生の一助にも! キャリアカウンセラーとして活躍する、いぬかいはづきさんに大人の女性の資格について教えていただきます。

 

 

復職を狙うなら「経験あり」分野の勉強を!

結婚や育児のブランクを経て、復職のために資格を取るなら、経験したことがある分野をおすすめします。というのも、「経験」だけをアピールしてもブランクを挟んだ過去のことでは即戦力として評価されにくいのですが、「経験+資格でスキルアップ」していれば、 “ブランクを埋める努力をしている人”になり、企業の評価も上がる絶好のアピールポイントになります。

 

例えば、事務職の経験があるなら、【電子会計事務】の資格を取得することをおすすめします。商工会議所の検定資格ですが、日商簿記を持っている方も復職を狙うなら取っておきましょう。【マイクロソフトオフィススペシャリスト】や【日商PC検定】もおすすめです。

 

何故かというと、いまは普通の事務でもパソコン作業が必須です。ところが、現在40代以上の方が過去働いていた時代はパソコンの使用頻度が低かったこともあり、企業側は「パソコンが使えないのでは即戦力にならない」と採用を不安に思ってしまいます。また、そもそもパソコンを扱えることを期待されていないこともあるでしょう。だからこそ、そこでパソコン関連の資格を持っていれば、企業側からプラスの評価を受けられるのです。

 

もともと中高年のさまざまな人生経験から培われた人間関係構築力やコミュニケーションスキル、ビジネスマナーの知識などは、若い世代より基本の評価が高いのです。そこに資格がプラスされればブランクも年齢もデメリットにはなりません。ただし、最低限、Wordでビジネス文書を作成する、Excelで表やグラフの作成ができて業務データの処理を行えたほうがいいですね。PowerPointAccessまで使えれば、より良いでしょう。

 

 

派遣やパートでもプラスαの資格で差別化をアピール!

前職の経験はブランクがあって生かせない、または新しいことにチャレンジをしたい場合は、求人が多い業種の資格を取るようにしましょう。求人が多いということは人が足りないので、たとえ未経験でも採用されやすいためです。

 

女性のパート先に多いスーパーやドラッグストアなどの販売でおすすめの資格は、【サービス介助士】です。車椅子の方の介助ができるため、お年寄りや障がいのある方が来店した場合、買い物の手助けができます。ほかに手話や、ちょっとした日常英会話なども良いと思います。年齢や希望する勤務状況などの条件が同じ人と自分を差別化ができるような、“ほんの少し違う”ことをアピールするような資格をとりましょう。

 

資格はどれほど難易度が高くても、採用側がわからなかったり、求めていなかったりすれば、持っていても意味がありません。ランクを下げてもわかりやすい資格のほうが、仕事を探しやすい場合が多々あります。

 

また、派遣の場合は、資格の有無が紹介されやすさや時給に直結します。経験は主観のため証明ができません。そして、ブランクがあると書類選考の段階で評価が下がることもあります。

 

実務が未経験でも有利なのは、歴史があり認知度が高い【日商簿記検定】です。3級でも持っていれば優遇されやすいようです。興味があるなら語学もプラスαになります。英語の代表的な資格であるTOEICや英検も良いですが、ビジネスシーンでの英語力をアピールするなら【ビジネス英語検定】のほうが、ビジネス英語での英文メールが書ける、英語で電話対応ができると判断され、有利になるかもしれません。

 

 

自分に合う“勉強”をすれば、隠れた才能に気づく

資格取得のために勉強すると、知らない世界を知ることができるだけでなく、「自分の適正・能力」がわかるところにも魅力があります。未経験の分野でも、勉強をしていて楽しいのであれば合っていますし、つまらなければ続けられません。ですが、いざ復職やパートなど仕事を得るために資格を取ろうと考えると、「世間で有利と言われている資格だから」と考えて、難しかったり費用が高くついたり、取得まで1~2年かかる場合があります。コスト面が悪いにも関わらず、途中でやめる選択ができない場合も往々にしてあります。さらに、そこまでコストをかけても、仕事に結びつかないこともあります。

 

専業主婦から一念発起して、日商簿記検定1級をとっても仕事が決まらないという話もあります。経理として実績がないというだけでなく、就活するまで専業主婦だったうえに1級という難易度の高い資格を取得したことがアンバランスのため、ブランクのデメリットが目についてしまったのです。

 

資格は本来、“目指す自分といまの自分”にある差を埋めるものです。働いていた経験と休んでいた間のブランクを埋めるにはどうしたらいいのかを、まず考えることが大切です。そのうえで、「自分に合っている資格」を、楽しみながら勉強して取るほうがいいでしょう。例えば、「家庭でずっと家計簿をつけていたら、数字がぴったり合うのが気持ちいい」という理由で簿記の資格を取るのはその人のポテンシャルにも結び付いて良いと思います。仕事での経験がなくても、勉強するなかで「本当に楽しい!」と思えたならば、面接でのアピールにもなります。費やした時間に自信をもって、大人の女性の資格を活用しましょう。

<監修者プロフィール> いぬかい はづきさん

CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)、産業カウンセラーとしてキャリアカウンセラーとして活躍。この経歴を生かし、All Aboutガイドのほか、さまざまなメディアで、キャリアプランニングで“本当に役立つ”情報を発信している。